💹 テクニカル分析(21〜40)
No.35 一目均衡表の基本:三役好転と雲の役割 (★★★ 中級〜上級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第35回です。
これまで、海外発祥のテクニカル指標(MA、RSI、MACDなど)を学んできましたが、今回は日本で考案された独特で強力な指標、「一目均衡表(いちもくきんこうひょう)」を学びます。
今回のテーマは、一目均衡表の基本構造と、最も重要な売買サインである「三役好転(さんやくこうてん)」、そして相場の抵抗帯を示す「雲(くも)」の役割です。
💡 1.一目均衡表とは?(時間的な概念)
一目均衡表は、株価は「時間」「値幅」「形」の3つの要素によって均衡が保たれており、その均衡が破れたときにトレンドが発生するという考え方に基づいています。
「一目」とは、「このチャートを一目見るだけで、相場状況が把握できる」という意味が込められています。
🏢 5つの基本線と「雲」
一目均衡表は、主に以下の5つの線と、それらが織りなす空間「雲」で構成されます。
| 構成要素 | 計算方法(概略) | 役割 |
| 転換線 | 過去9日間の(最高値+最安値)÷2 | 株価の短期的な平均。MAの短期線のような役割。(下の図青の線) |
| 基準線 | 過去26日間の(最高値+最安値)÷2 | 株価の中期的な平均。MAの中期線のような役割。(下の図赤の線) |
| 先行スパン1 | (転換線+基準線)÷2を26日先に描画 | 雲の境界線となる。(下の図薄緑の線) |
| 先行スパン2 | 過去52日間の(最高値+最安値)÷2 を26日先に描画 | 雲の境界線となる。(下の図薄赤色の線) |
| 遅行スパン | 当日の終値を26日過去に描画 | 過去の株価と比較し、現在の株価の優位性を判断。(下の図緑の線) |
✅ ここがポイント!
一目均衡表の線には、将来(先行スパン)や過去(遅行スパン)に描かれるものがあり、「時間の概念」を取り入れているのが最大の特徴です。

📉 2.一目均衡表の「雲」の役割
「雲(抵抗帯)」とは、先行スパン1と先行スパン2の間にできる色のついた空間のことです。
🏢 雲の性質
- 抵抗帯・支持帯: 株価が雲の中に入ると、動きが鈍くなりやすいです。
- 雲の上にあるとき:雲は支持線(サポート)として機能し、株価の下落を食い止めようとする。
- 雲の下にあるとき:雲は抵抗線(レジスタンス)として機能し、株価の上昇を阻もうとする。
- トレンドの強さ:
- 雲が厚い: 抵抗・支持の力が強いため、トレンド転換(上昇→下落または下落→上昇)には大きなエネルギーが必要。
- 雲が薄い: 抵抗・支持の力が弱いため、株価が雲を抜けやすい。
🚀 3.最強の買いサイン「三役好転」
一目均衡表には、強い上昇トレンドへの転換を示す、最も有名な複合サイン「三役好転」があります。これは、以下の3つの好転条件が揃った状態を指します。
| No. | 好転の条件 | 意味 |
| 一役 | 転換線が基準線を上回る(ゴールデンクロス) | 短期的な平均が中期的な平均を上回り、上昇の勢いが出た。 |
| 二役 | 株価が雲を上抜ける | 過去の抵抗帯(雲)を突破し、相場環境が好転した。 |
| 三役 | 遅行スパンが株価を上回る | 現在の株価が26日前の株価よりも高く、時間的な優位性が生まれた。 |
三役好転が揃った銘柄は、非常に強い上昇トレンドの初期段階にある可能性が高く、強い買いサインとして注目されます。

⚠️ 逆に「三役逆転」は強い売りサイン
上記とすべて逆の条件(転換線が基準線を下回る、株価が雲を下抜ける、遅行スパンが株価を下回る)が揃った状態を「三役逆転」と呼び、これは強い下降トレンドのサインとなります。
📝 まとめ
一目均衡表は、複雑に見えますが、その核心は「時間」を織り込んだトレンド判断と、雲による抵抗・支持の予測です。
| No.35の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| 一目均衡表 | 日本発祥の指標で、時間の概念を取り入れた複合的な分析ツール。 |
| 雲の役割 | 抵抗帯・支持帯として機能。株価が雲の上にいれば上昇トレンド優勢。 |
| 三役好転 | 転換線/基準線のクロス、雲の上抜け、遅行スパンの好転の3つが揃った最強の買いサイン。 |
| 活用 | トレンドの方向性・強さだけでなく、時間的な優位性も判断できる。 |
次回は、チャート分析の古典であり、価格パターンの基礎を築いた「No.36 ダウ理論の基礎:相場分析の基本原理」について学びましょう!

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