💹 テクニカル分析(21〜40)
No.36 ダウ理論の基礎:相場分析の基本原理 (★★★ 中級〜上級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第36回です。
これまで、移動平均線やRSI、一目均衡表など、具体的なテクニカル指標を学んできました。今回は、全てのテクニカル分析の土台となっている、最も根源的な理論「ダウ理論(Dow Theory)」を学びます。
今回のテーマは、ダウ理論の6つの基本法則です。この理論を理解すれば、なぜチャート分析が機能するのか、その哲学的な背景が見えてきます。
💡 1.ダウ理論とは?
ダウ理論は、19世紀末にチャールズ・ダウによって提唱された、相場の値動きを分析するための基本原理です。現代のテクニカル分析のほとんどは、このダウ理論を基礎としています。
ダウ理論は、相場は特定の法則とパターンに従って動くと考え、その主要な法則は以下の6つに集約されます。
📉 2.ダウ理論の6つの基本法則
第1法則:平均(株価)は全てを織り込む
- 意味: 株価は、企業の財務状況、経済状況、政治情勢、投資家の期待や心理など、あらゆる情報を既に反映しているという考え方です。(No.21で学んだテクニカル分析の前提と同じです。)
- 示唆: 情報を探すよりも、株価の動き(チャート)を分析することが最も重要である。
第2法則:トレンドには3種類ある
トレンドには、時間的な長さによって3つの種類があります。
- 主要トレンド(Primary Trend): 1年以上続く、大局的なトレンド。(長期投資の判断軸)
- 二次トレンド(Secondary Trend): 数週間から数ヶ月続く、主要トレンドの中での調整局面。(中期投資の判断軸)
- 小規模トレンド(Minor Trend): 数日から数週間程度の短期的なノイズ。(短期売買の判断軸)
第3法則:主要トレンドは3段階で構成される
主要トレンド(大きなトレンド)は、以下の3つの段階を経て形成されると考えます。
- 先行期(買い集めの段階): 企業の将来性を見通した一部の賢い投資家が、静かに株を買い集める段階。
- 追随期(一般投資家の段階): 企業の業績が改善し、一般的な投資家がトレンドに追随する段階。最も値上がり幅が大きい時期。
- 利食い期(熱狂の段階): ニュースなどで話題になり、知識のない一般大衆が参入し、先行組が利益確定の売りを出す段階。
第4法則:平均は相互に確認されなければならない
- 意味: 複数の市場や指数(例:日経平均株価とTOPIX、あるいはNYダウとS&P500)が同じ方向のトレンドを示しているとき、そのトレンドはより信頼できるという考え方です。
- 示唆: 一つの指標だけでなく、複数の指標を横断的に見て判断することの重要性。
第5法則:出来高はトレンドを追認する
- 意味: トレンドが発生したとき、出来高(取引量)もそのトレンドの方向に拡大していることが重要であるという法則です。(No.27で学んだ出来高の重要性と同じです。)
- 示唆: 株価が動いても出来高が伴わない動きは、ダマシの可能性が高い。
第6法則:トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
- 意味: 一度発生したトレンドは、明確なトレンド転換のサイン(高値と安値の関係が崩れるなど)が出るまで、継続すると見なすべきであるという法則。
- 示唆: 「まだ大丈夫だろう」「そろそろ下がるだろう」といった感情的な判断でトレンドに逆らってはいけない。
🧠 3.最も重要な「トレンド転換の定義」
ダウ理論の中で、特に日々のチャート分析で重要となるのが、第6法則に基づく「トレンド転換の明確な定義」です。
- 上昇トレンドの転換(終焉):
- 直近の高値を更新できず(高値の切り下げ)、
- 直近の安値を下回った(安値の切り下げ)とき。
- この安値の切り下げが、下降トレンドへの転換のシグナルとなります。
- 下降トレンドの転換(終焉):
- 直近の安値を更新できず(安値の切り上げ)、
- 直近の高値を上回った(高値の切り上げ)とき。
- この高値の切り上げが、上昇トレンドへの転換のシグナルとなります。
📝 まとめ
ダウ理論は、テクニカル分析の哲学そのものです。この6つの法則を理解することで、個別の指標がなぜ機能するのかという理由が明確になります。
| No.36の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| 第1法則 | 株価は全てを織り込んでいる。チャートが最も重要。 |
| トレンド3種類 | 主要トレンド(大局)、二次トレンド(調整)、小規模トレンド(ノイズ)。 |
| トレンドの定義 | 高値・安値の切り上げ/切り下げの関係が崩れたときに、トレンド転換と判断する。 |
| 第6法則 | トレンドは転換シグナルが出るまで継続すると見なす。 |
次回は、トレンド転換の予兆を読み取る、日本独自のローソク足パターン分析「No.37 チャートパターンの種類:酒田五法など」を学びましょう!

コメント