株の勉強 #49:【企業の安定性】BPS(一株当たり純資産)の基本と解散価値


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株の勉強 #49:【企業の安定性】BPS(一株当たり純資産)の基本と解散価値 (★★ 初心者〜中級)

皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第49回です。

前回、EPS(一株当たり利益)が企業の「稼ぐ力」を投資家目線で示す指標だと学びました。今回は、PBR(株価純資産倍率)の計算に不可欠な、企業の「財産の安定性」を示す指標、「BPS(ビーピーエス:Book-value Per Share、一株当たり純資産)」を学びます。

今回のテーマは、BPSの基本と、それが示す「会社の解散価値」という、投資における下値リスクの目安としての役割です。


💡 1.BPS(一株当たり純資産)とは?

BPSとは、「企業が保有する純資産を、発行済みの株式数で割ったもの」です。

  • 役割: 企業が発行している株式1株あたり、どれだけの純資産(自己資本)があるかを示します。企業の財務の安定性や、解散価値の目安を測るために使われます。
  • 財産の源泉: BPSの計算には、BS(貸借対照表)の「純資産の部」(No.44参照)の合計額が使われます。純資産は、返済義務のない株主の財産です。

🏢 計算式

BPSは、以下の計算式で求められます。

BPS(円) =純資産÷発行済株式総数

✅ 投資家にとっての意味!

BPSは、企業が倒産・解散した場合に、1株あたり株主へ分配されるだろうと想定される金額の目安となります。


📉 2.PBRとBPS:「解散価値」との関係

前回学んだPBRは、株価÷BPS で計算されます。この関係から、BPSの重要性がわかります。

  1. 株価の底堅さ: PBRが1倍(株価 = BPS)を下回る場合、株価はBPSを下回っていることになります。これは、「理論上の解散価値」を下回る割安な状態を意味し、株価の下値が固まりやすい(それ以上下がりにくい)目安となります。
  2. 純資産の成長: 企業が毎年利益を出し、その利益が配当などで流出せずに内部に蓄積されると、BSの純資産が増加します。これによりBPSも増加します。
    • BPSが増加することは、企業の財務基盤が強くなっていることを意味し、将来的な株価の上昇余地が広がります。

🏭 BPSを毀損する要因

BPSは、企業の安定性を示す指標ですが、以下の要因で減少することがあります。

  • 純損失(赤字): 企業が赤字を出した場合、純資産が減少し、BPSも減少します。
  • 増資(希薄化): 利益がないのに新株を発行して資金調達をした場合、純資産の増加よりも発行済株式数(分母)の増加が大きくなり、EPSと同様にBPSも希薄化(減少)することがあります。

🧠 3.EPSとBPSの比較:収益性と安定性の両輪

EPSとBPSは、どちらも「一株あたり」の指標ですが、企業の異なる側面を示します。

項目BPS(一株当たり純資産)EPS(一株当たり利益)
評価する側面財務の安定性、安全弁収益力、成長性
計算の元純資産(ストック情報)当期純利益(フロー情報)
関連指標PBR(割安度)PER(割安度)

🏢 投資判断での活用:

  • BPS(安定性): 低リスクで安心感のある投資先を選ぶ際の防御の指標としてチェック。BPSが安定的に増加している企業は財務が強い。
  • EPS(成長性): 大きなリターンを狙う際の攻撃の指標としてチェック。EPSが急成長している企業は株価の伸びが期待できる。

長期投資においては、BPSが安定していることを土台とし、その上でEPSが伸びていることを確認する、という両輪での分析が理想です。


📝 まとめ

BPSは、企業の財務基盤の強さと、株価の下値の目安を示す重要な指標です。

No.49の最重要ポイント簡潔な説明
BPSの定義1株あたりの純資産。企業の財務の安定性を示す。
計算式純資産÷発行済株式総数
解散価値BPSはPBRが1倍の基準となり、株価の下値の目安となる。
成長毎年利益を内部留保することでBPSが増加し、財務基盤が強化される。

次回からは、企業の「効率性」に焦点を当てた指標の学習に入ります。まずは資本の効率性を示す「No.50 ROE(自己資本利益率):資本の効率性」について学びましょう!

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