株の勉強 #51:【総資産の活用度】ROA(総資産利益率)の基本と効率経営

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株の勉強 #51:【総資産の活用度】ROA(総資産利益率)の基本と効率経営 (★★★ 中級)

皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第51回です。

前回、ROE(自己資本利益率)が「株主が出資したお金(純資産)をいかに効率よく使っているか」を示す指標だと学びました。しかし、企業は株主のお金(純資産)だけでなく、借入金(負債)も含めた全ての資産を使って事業を行っています。

今回のテーマは、企業の「総資産の効率性」、つまり調達した全ての資金をどれだけ有効活用して利益を上げているかを示す指標、「ROA(アールオーエー:Return On Assets、総資産利益率)」です。


💡 1.ROA(総資産利益率)とは?

ROAは、「総資産(負債+純資産)に対して、どれだけの利益を稼いだか」をパーセンテージで示す指標です。

  • 役割: 企業経営者が、外部からの借入金も含めた全ての財産をいかに効率的に使って収益を上げているかを評価する指標です。
  • 計算の源泉: PLの当期純利益(リターン)と、BSの総資産(アセット)が使われます。

🏢 計算式

ROAは、以下の計算式で求められます。

✅ 投資家にとっての意味!

ROAが高いほど、その企業は資産全体を効率的に活用し、高い利益率を実現している、無駄のない経営ができていると評価できます。


📉 2.ROEとROAの違いと使い分け

ROEとROAは似ていますが、計算の分母が異なります。この違いこそが、両者の使い分けのポイントです。

項目ROE(自己資本利益率)ROA(総資産利益率)
計算の分母純資産(株主資本、自己資本)総資産(負債+純資産)
示すもの株主資本に対する効率性企業が保有する全資産に対する効率性
特徴負債が多いほど数値が高くなりやすい(レバレッジ効果)。負債の多寡に関わらず、経営効率を公平に示す。
活用場面株主目線でのリターンの高さを評価する。経営者目線での総合的な効率性を評価する。

🏢 借入が多い企業のリスク評価:

ROEは、借入金(負債)が多いほど高くなりやすいという特徴があります(テコの原理、レバレッジ効果)。しかし、ROAは負債を含めた総資産を分母とするため、借入金をどれだけ使っていても、実質的な稼ぐ力がなければ数値は高くなりません。

そのため、ROAは企業の「真の収益力」を見る上で非常に客観的な指標とされています。


🧠 3.ROAとROEから見る経営の質

ROEが高くてもROAが低い企業は、「借金に頼って株主資本利益率を上げている」可能性があります。両者の関係をチェックすることで、経営の質を判断できます。

ROAとROEの関係企業の状況投資判断
ROAもROEも高い最も理想的。自己資本・負債のどちらも効率よく活用している優良企業。積極的に買いを検討。
ROAは低いが、ROEは高い借入金が多い。レバレッジ効果でROEが高くなっているが、総資産の効率は悪い。財務リスク(No.44参照)がないか、BSで入念なチェックが必要。
ROAは高いが、ROEは低い負債が少ない。効率は良いが、借り入れを活用できていないか、あえてレバレッジをかけていない超安定企業安定志向の企業として、安全性を評価。

🏭 ROAの目標水準

一般的に、ROAは5%程度を目標水準とすることが多く、10%を超えると非常に効率的な経営ができている優良企業と評価されます。


📝 まとめ

ROAは、企業の経営者がどれだけ資産全体を有効活用できているかを測る、客観的な効率性指標です。

No.51の最重要ポイント簡潔な説明
ROAの定義総資産(負債+純資産)に対して純利益を稼ぐ効率。
役割企業の総合的な経営効率を評価する。
ROEとの違いROEが株主目線に対し、ROAは経営者目線。負債の影響を受けにくい。
判断基準5%程度が目安。高いほど効率的な経営。
組み合わせROAが低いのにROEが高い場合は、借金過多によるリスクを警戒する。

次回は、企業の財務の健全性を示す基本指標「No.52 自己資本比率:財務の健全性」について学びましょう!

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