🚀 投資戦略と手法(61〜80)
株の勉強 #73:【比率の維持】リバランスの技術:リスクと目標の再設定 (★★★ 中級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第73回です。
前回、ポートフォリオ理論で最適な資産配分を見つける考え方を学びました。しかし、市場は常に変動するため、一度決めた理想的な資産の比率は、時間とともに自然と崩れてしまいます。
今回のテーマは、崩れた資産配分を元の目標比率に戻すための重要なメンテナンス作業、「リバランス(Rebalancing)」です。リバランスは、ポートフォリオのリスクをコントロールし、長期的な目標達成の確率を高めるために不可欠な技術です。
💡 1.リバランスとは? なぜ必要?
リバランスとは、値上がりして目標比率を超えた資産の一部を売却し、値下がりして目標比率を下回った資産を買い増すことで、ポートフォリオ全体の資産配分を当初定めた目標比率に戻すことです。
🏢 なぜ比率が崩れるのか?
例えば、「国内株式 50% / 国内債券 50%」という目標比率でポートフォリオを組んだとします。もし株式市場が好調で株価が大きく上昇し、債券価格が変わらなければ、ポートフォリオの比率は「株式 60% / 債券 40%」のように変化します。
- リスクの上昇: この状態を放置すると、当初意図したよりも株式の比率が高まり、ポートフォリオ全体のリスクが上昇してしまいます。
✅ 投資家にとっての意味!
リバランスは、ポートフォリオが意図しないリスクレベルになることを防ぎ、自身の投資目標やリスク許容度に合った状態を維持するための定期点検です。
📉 2.リバランスがもたらす2つの効果
リバランスを定期的に行うことには、主に2つの重要な効果があります。
1. リスクコントロール効果 🛡️
- 最大の効果: 値上がりした資産(リスクが高まっている可能性がある)の比率を減らし、値下がりした資産の比率を増やすことで、ポートフォリオ全体のリスク水準を一定に保ちます。
- 精神的な安定: 自分のリスク許容度から逸脱することを防ぐため、市場の変動に対して冷静さを保ちやすくなります。
2. 「高く売り、安く買う」の自動化 ⚙️
- 逆張り効果: リバランスは、結果的に「値上がりした資産を利益確定(売り)」し、「値下がりした資産を割安で購入(買い)」するという、逆張りの投資行動を機械的に実行することになります。
- 感情の排除: 「もっと上がるかも」「まだ下がるかも」といった感情的な判断を排除し、規律ある投資を可能にします。
🧠 3.リバランスの具体的な方法とタイミング
リバランスを行うタイミングには、主に2つの方法があります。
1. 定期リバランス(カレンダー・リバランス) 🗓️
- 方法: 「年に1回」「半年に1回」など、あらかじめ決めた一定期間ごとに資産配分を確認し、目標比率からずれていれば調整します。
- メリット: シンプルで分かりやすく、実行しやすい。
- デメリット: 市場の大きな変動が期間の途中で起こっても、次のタイミングまで対応できない。
2. 乖離(かいり)リバランス(ルールベース・リバランス) 📏
- 方法: 各資産クラスの比率が、目標比率から「一定の割合(例:± 5%や± 10%)以上ずれた」場合にのみ、調整を行います。
- メリット: 市場の変動に応じて機動的に対応できる。無駄なリバランスを減らせる可能性がある。
- デメリット: 常にポートフォリオの比率を監視する必要があり、手間がかかる。
3. 組み合わせと実践
実際には、「年に1回チェックし、もし±5%以上ずれていたらリバランスする」のように、両者を組み合わせるのが現実的です。
また、追加投資を行う際に、目標比率より少なくなっている資産クラスを多めに購入することでも、リバランスの効果が得られます(ノーセル・リバランス)。
📝 まとめ
リバランスは、ポートフォリオを長期的に健全な状態に保つための、地味ですが非常に重要なメンテナンス作業です。
| No.73の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| リバランスの目的 | 値動きによって崩れた資産配分比率を、当初の目標に戻すこと。 |
| 最大の効果 | ポートフォリオのリスク水準を一定に保つこと。 |
| 副次的効果 | 結果的に「高く売り、安く買う」という行動を機械的に行うことになる。 |
| タイミング | 定期的(年1回など)または一定の乖離(±5%など)が発生した時に行う。 |
次回は、リスクを伴う取引手法である「No.74 空売り(信用売り)の仕組みとリスク:下落相場での利益」について学びましょう!

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