🚀 投資戦略と手法(61〜80)
株の勉強 #74:【下落で利益】空売り(信用売り)の仕組みとリスク (★★★ 中級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第74回です。
これまでの投資戦略は、基本的に株価が上がることを期待して利益を狙うものでした。しかし、株式市場では、株価が下がる局面でも利益を出す方法があります。それが「空売り(からうり)」、別名「信用売り」です。
今回のテーマは、空売りの基本的な仕組みと、高いリターンが期待できる反面、非常に大きなリスクも伴うこの取引について、正しい知識を身につけることです。
💡 1.空売り(信用売り)とは?
空売りとは、「証券会社から株を借りてきて、それを市場で売り、株価が下がったところで買い戻して返却し、その差額を利益とする」取引方法です。
通常の「安く買って高く売る」とは逆のプロセスになります。
🏢 空売りの流れ
- 借りる: 証券会社から、値下がりすると予想する銘柄の株を借ります。(※この取引には信用取引口座の開設が必要です)
- 売る: 借りた株を市場で売却します。
- 買い戻す: 株価が予想通り値下がりしたら、市場で同じ銘柄を買い戻します。
- 返却: 買い戻した株を証券会社に返却します。
- 利益: 最初に売った価格と、買い戻した価格の差額が利益となります。(手数料や貸株料を除く)
✅ なぜ空売りが可能?
これは、証券会社が他の投資家から預かっている株を貸し出す「貸株(かしかぶ)」という仕組みがあるためです。
📉 2.空売りで利益が出る仕組み(具体例)
- 予想: A社の株価(現在1,000円)が、今後800円まで値下がりすると予想。
- 行動:
- 証券会社からA社の株を100株借りる。
- 市場で100株を1,000円で売却。(10万円の売却代金を得る)
- 予想通り株価が800円まで値下がり。
- 市場で100株を800円で買い戻す。(8万円の支払い)
- 買い戻した100株を証券会社に返却。
- 損益: 100,000円(売却代金) – 80,000円(買戻代金) = 20,000円の利益。(手数料等除く)
🧠 3.空売りの「無限大」のリスクと注意点
空売りは、株価下落局面でも利益を出せる強力な武器ですが、通常の買い(現物買い)よりもはるかに高いリスクを伴います。
1. 損失が無限大になるリスク ⚠️
- 最大のリスク: 現物買いの最大損失は投資元本がゼロになることですが、空売りの場合、株価の上昇に上限はないため、損失が理論上、無限大になる可能性があります。
- 例: 1,000円で空売りした株が、予想に反して2,000円、3,000円と上昇し続けた場合、買い戻すためのコストがどんどん膨らみ、投資元本以上の損失が発生します。
2. 踏み上げ(ふみあげ)のリスク
- 現象: 空売りをしている投資家が多い銘柄で、株価が上昇し始めると、損失を恐れた空売り勢が慌てて買い戻し(損失確定)に動きます。この買い戻しがさらなる株価上昇を招き、損失が急拡大する悪循環です。
3. 逆日歩(ぎゃくひぶ)コスト
- 現象: 空売りしたい人が殺到し、証券会社が貸し出す株が不足した場合、「逆日歩」という追加のレンタル料を支払わなければならないことがあります。これが毎日発生すると、コスト負担が非常に重くなります。
4. 信用取引の知識が必要
- 空売りは信用取引(No.75で解説予定)の一種であり、保証金の差し入れや追証(おいしょう)のリスクなど、現物取引にはないルールを理解する必要があります。
✅ 投資家として:
空売りは、十分な知識と経験、そして厳格な損切りルール(No.12参照)がなければ、非常に危険な取引です。初心者は絶対に手を出さず、まずは現物取引で経験を積むべきです。
📝 まとめ
空売り(信用売り)は、下落相場でも利益を狙える魅力的な手法ですが、そのリスクは通常の買い取引とは比較になりません。
| No.74の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| 空売り | 株を借りて売り、安く買い戻して差益を得る、下落局面での戦略。 |
| 仕組み | 証券会社の貸株制度を利用する。信用取引が必要。 |
| 最大のリスク | 株価上昇に上限はないため、損失が無限大になる可能性がある。 |
| 注意点 | 踏み上げや逆日歩コスト、追証のリスクがあるため、初心者には非推奨。 |
次回は、空売りを含む、より大きな資金で取引を可能にする「No.75 信用取引の基本:レバレッジの活用」について学びます。

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