株の勉強 #85:【企業の明暗】為替(円高・円安)が企業業績に与える影響


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株の勉強 #85:【企業の明暗】為替(円高・円安)が企業業績に与える影響 (★★★ 中級)

皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第85回です。

前回、金利と並んで重要なマクロ要因である「為替(かわせ)レート」について学びました。グローバル化が進んだ現代では、多くの企業が海外と取引をしており、この為替レートの変動は企業の業績に直接的な影響を与えます。

今回のテーマは、円高・円安がそれぞれどのような業種・企業に有利または不利に働くのか、そのメカニズムと投資判断への活用法を理解することです。為替の動きを読めれば、景気の波とは異なる要因で動く銘柄を見つけることができます。


💡 1.為替レートとは?

為替レートとは、自国通貨(円)と外国通貨(米ドル、ユーロなど)の交換比率のことです。

  • 円安: 1ドルを交換するのにより多くの円が必要になる状態(例:1ドル=120円 → 1ドル=150円)。円の価値が相対的に下がったことを意味します。
  • 円高: 1ドルを交換するのにより少ない円で済む状態(例:1ドル=150円 → 1ドル=120円)。円の価値が相対的に上がったことを意味します。

✅ ニュースの見方:

「円安が進み、1ドル=150円を突破」というニュースは、「円の価値が下がっている」ことを意味します。


📉 2.円安が企業業績に与える影響 🚗💨

一般的に、円安輸出企業にとって追い風となります。

🏢 輸出企業へのメリット

  • 為替差益: 海外で稼いだ外貨(例:ドル)を円に換金する際に、手取りが増えます
    • 例: 海外で1万ドルの車を売った場合
      • 1ドル=120円なら、売上は120万円。
      • 1ドル=150円(円安)なら、売上は150万円となり、30万円の増収
  • 価格競争力の向上: 海外での販売価格をドル建てで据え置いても、円安になれば円ベースでの利益が増えるため、値下げ余力が生まれます。あるいは、ドル建て価格を下げて販売数量を増やす戦略も可能になります。
  • 代表的な業種: 自動車、電機、精密機器、機械など。

🏭 輸入企業へのデメリット

  • コスト増加: 海外から原材料や商品を仕入れる際に、円での支払い額が増加します。
  • 代表的な業種: 電力・ガス(燃料輸入)、小売(海外製品輸入)、食品(穀物輸入)など。

✅ 株価への影響:

円安局面では、輸出関連企業の株価が上昇しやすく、逆に輸入関連企業の株価は下落しやすくなります。日経平均株価も輸出企業の比率が高いため、円安は株価全体を押し上げる要因となりやすいです。


🧠 3.円高が企業業績に与える影響 🚢⛽

円高輸入企業にとって追い風となり、輸出企業にとっては逆風となります。

🏢 輸入企業へのメリット

  • コスト削減: 海外からの仕入れコストが円換算で安くなります。
    • 例: 1万ドルの原材料を輸入する場合
      • 1ドル=150円なら、支払いは150万円。
      • 1ドル=120円(円高)なら、支払いは120万円となり、30万円のコスト削減
  • 国内物価の安定: 輸入製品の価格が下がるため、国内のインフレ抑制につながります。
  • 代表的な業種: 電力・ガス、小売、食品など。

🏭 輸出企業へのデメリット

  • 為替差損: 海外での売上(ドル建て)を円に換金する際に、手取りが減ります
  • 価格競争力の低下: 海外での販売価格を円ベースで維持しようとすると、ドル建て価格が上昇し、価格競争力が低下します。
  • 代表的な業種: 自動車、電機、精密機器、機械など。

✅ 株価への影響:

円高局面では、輸入関連企業や内需(国内向け)企業の株価が相対的に強くなり、輸出関連企業の株価は下落しやすくなります。


📝 まとめ

為替の変動は、企業の国際競争力と収益性に直接影響を与えるため、投資判断において常に注意すべきマクロ要因です。

No.85の最重要ポイント簡潔な説明
円安円の価値が下落。輸出企業の業績にプラス(為替差益、価格競争力UP)。輸入企業にはマイナス(コスト増)。
円高円の価値が上昇。輸入企業の業績にプラス(コスト減)。輸出企業にはマイナス(為替差損、競争力低下)。
投資戦略為替のトレンドを予測し、有利になる業種(輸出or輸入)の銘柄を選ぶ。
注意点企業によっては為替予約などでリスクヘッジしている場合もあるため、個別の影響度合いは異なる。

次回は、物価の変動を示す重要な経済指標「No.86 消費者物価指数(CPI):インフレ率の把握」について学びましょう!

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