🌳 ファンダメンタルズ分析(41〜60)
株の勉強 #43:【会社の稼ぐ力】損益計算書(PL)の読み方と利益の種類 (★★ 初心者〜中級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第43回です。
前回、企業の「財務三表」の役割を学びました。今回からは、その三表を一つずつ詳しく見ていきます。最初は、企業が「どれだけ儲けたか」を示す「損益計算書(PL:Profit and Loss Statement)」です。
今回のテーマは、PLの基本的な構造と、PLに登場する5種類の「利益」がそれぞれ何を意味しているのかを理解することです。これが分かれば、企業の「本当の稼ぐ力」が見えてきます!
💡 1.損益計算書(PL)とは?
損益計算書(PL)は、「ある一定期間(通常1年間)の企業の経営成績」を明らかにする書類です。
- 基本的な構造: 収益(売上)から、その収益を得るためにかかった費用を差し引いていき、最終的に残った「利益」を計算する構造になっています。
- 投資家への意味: その企業が本業で効率よく儲けているか、収益の構造に問題がないかを判断できます。
✅ アナロジーで理解する!
PLは、会社が「1年間の活動を通してどれだけお金を増やしたか」を示す成績表です。
📉 2.PLに登場する5つの利益
PLの分析では、単に最終的な利益を見るだけでなく、途中で計算される5つの利益を区別することが非常に重要です。
| 利益の名称 | 計算方法(何を表すか) | 投資家が注目すべき点 |
| ① 売上総利益 | 売上高 – 売上原価 | 本業の競争力。商品やサービス自体の利益率。 |
| ② 営業利益 | 売上総利益 – 販売費・一般管理費 | 本業での実力。広告費や人件費などを差し引いた、本業の儲け。 |
| ③ 経常利益 | 営業利益 + 営業外収益 – 営業外費用 | 通常活動の総合的な力。本業に加え、預金の利息や為替差損益など経常的に発生する損益を含めた利益。 |
| ④ 税引前当期純利益 | 経常利益 + 特別利益 – 特別損失 | すべての活動の利益。臨時的な利益や損失(特別損益)を加味した利益。 |
| ⑤ 当期純利益 | 税引前利益 – 法人税等 | 最終的な儲け。企業が最終的に手元に残す純粋な利益。 |
🧠 3.5つの利益で「儲けの質」を見抜く
なぜ5種類もの利益を見る必要があるのでしょうか? それは、「どの利益が減っているか」を見ることで、会社の抱える問題点がわかるからです。
1. 営業利益(本業の実力)をチェック
最も重要なのは「営業利益」です。これが毎年着実に伸びている企業は、「本業でしっかり稼ぐ力がある」と評価できます。
- 営業利益が減少している場合: 競争激化で商品価格を下げざるを得ない(売上総利益の減少)、または人件費や広告費が増えすぎている(販管費の増加)など、本業の構造に問題がある可能性があります。
2. 経常利益(総合力)と営業利益を比較
- 営業利益 >> 経常利益: ⇒ 営業外費用(借金の利息など)が多すぎる可能性があります。
- 営業利益 << 経常利益: ⇒ 本業以外の収益(不動産収入など)で利益を水増ししている可能性があります。本業の不調を隠している可能性がないか注意が必要です。
3. 当期純利益(最終的な結果)に注意
当期純利益は、特別損益(例えば、土地や建物の売却益、大規模なリストラ費用など、毎年は起こらない臨時的な損益)が反映されています。
- 臨時的な特別利益で純利益が急増している場合: その利益は翌年も期待できないため、業績が良いと誤解しないよう注意が必要です。純利益だけを見て判断するのは危険です。
📝 まとめ
損益計算書(PL)は、企業の収益構造を理解し、「儲けの質」を判断するための羅針盤です。
| No.43の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| PLの役割 | 企業の一定期間の経営成績(儲け)を示す。 |
| 最重要利益 | 営業利益(本業で稼ぐ力)が最も重要。 |
| 経常利益 | 営業利益に経常的な本業外の損益を加えた総合的な利益。 |
| 純利益の注意点 | 特別損益(臨時的な損益)が加味されるため、単年での急増には注意が必要。 |
次回は、企業の財政状態と安定性を示す「No.44 貸借対照表(BS)の読み方:資産、負債、純資産」について学びましょう!

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