💹 テクニカル分析(21〜40)
No.32 MACD(移動平均収束拡散):トレンドとモメンタム (★★★ 中級〜上級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第32回です。
前回RSIというオシレーター系指標を学びましたが、今回は移動平均線(MA)の考え方をベースに、トレンドの方向性と勢い(モメンタム)の両方を測る非常に優れた指標、「MACD(マックディー:Moving Average Convergence Divergence)」を学びます。
MACDは、RSIと並んで世界中の投資家が注目する指標です。これをマスターすることで、トレンドの転換を比較的早く察知できるようになります。
💡 1.MACDとは?(2つの線の関係)
MACDは、「2つの移動平均線(短期と長期)の差」と「その差の平均線」という、2本の線で構成されるテクニカル指標です。
- MACD線: 短期EMA(指数平滑移動平均線)から長期EMAを引いた差。株価のモメンタム(勢い)を示します。
- シグナル線: MACD線をさらに平均化した線。MACD線の動きを滑らかにし、売買サインを判断するための「基準線」として機能します。

🏢 EMA(指数平滑移動平均線)とは?
MACDでは、単純移動平均線(SMA)ではなくEMA(Exponential Moving Average)が使われます。EMAは、直近の株価に重きを置いて平均を算出するため、SMAよりも株価の変化に素早く反応するという特徴があります。
✅ ここがポイント! MACDは、2つのMA(短期と長期)の「離れ具合や近づき具合」を見ることで、株価の勢いが加速しているか減速しているかを判断します。
📉 2.MACDの3つの主要サイン
MACDは主に、2本の線の交差と、ゼロラインとの関係で売買サインを判断します。
1. ゴールデンクロス(買いサイン)
- 現象: MACD線がシグナル線を下から上に突き抜ける(MACDがシグナルより上になる)
- 解釈: 短期的な勢いが加速し、長期的な平均の勢いを上回ったことを示します。上昇トレンドへの転換、または買いの勢いの増加を示唆するサインです。

2. デッドクロス(売りサイン)
- 現象: MACD線がシグナル線を上から下に突き抜ける(MACDがシグナルより下になる)
- 解釈: 短期的な勢いが減速し、長期的な平均の勢いを下回ったことを示します。下降トレンドへの転換、または売りの勢いの増加を示唆するサインです。

3. ゼロラインとの関係
- MACD線がゼロラインより上: 上昇の勢いがあることを示します。
- MACD線がゼロラインより下: 下降の勢いがあることを示します。
- MACD線がゼロラインを上抜ける(買い)/下抜ける(売り): 長期的なトレンドの大きな転換サインとして注目されます。
🧠 3.MACD活用のための重要テクニック
MACDは、移動平均線の「クロス」よりも早くサインが出やすい反面、ダマシを避けるための工夫が必要です。
1. ダイバージェンス(逆行現象)
RSIと同様、MACDでもダイバージェンス(株価とMACDの動きの逆行)は非常に強力なサインです。
- 買いサイン(ポジティブ・ダイバージェンス): 株価は安値を更新しているのに、MACD線は安値を切り上げて上昇している。→ 下降の勢いが衰え、上昇転換が近いことを示唆。
- 売りサイン(ネガティブ・ダイバージェンス): 株価は高値を更新しているのに、MACD線は高値を切り下げて下降している。→ 上昇の勢いが衰え、下降転換が近いことを示唆。

2. ヒストグラム(MACDとシグナルの差)の活用
MACDのチャートの下部には、MACD線とシグナル線の差を棒グラフで表示したヒストグラムがあります。
- ヒストグラムが拡大: MACD線がシグナル線から離れている → トレンドの勢いが加速している。
- ヒストグラムが縮小: MACD線がシグナル線に近づいている → トレンドの勢いが減速し、クロス(転換)が近い。
✅ ここがポイント! MACDは、単純なクロスだけでなく、ヒストグラムの傾きを見ることで、トレンドの「減速」をいち早く察知し、利益確定や損切りの準備に使えます。
📝 まとめ
MACDは、移動平均線の長所(トレンド把握)とオシレーターの長所(転換点の予兆)を兼ね備えた、非常に強力な指標です。
| No.32の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| MACDとは | 短期EMAと長期EMAの差を示す線と、その平均であるシグナル線で構成される。 |
| クロス | MACD線とシグナル線の交差が売買サイン(ゴールデンクロス/デッドクロス)となる。 |
| ダイバージェンス | 株価とMACDの逆行現象。トレンド転換の強い予兆を示す最も重要なサイン。 |
| ヒストグラム | トレンドの勢い(モメンタム)の加速・減速を視覚的に判断できる。 |
次回は、MACDと並ぶオシレーター指標であり、RSIよりもサインが早く出る傾向がある「No.33 ストキャスティクスの基本:オシレーター系の活用」について学びましょう!

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