🌳 ファンダメンタルズ分析(41〜60)
株の勉強 #47:【会社の底力】PBR(株価純資産倍率)の基本と解散価値 (★★ 初心者〜中級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第47回です。
前回、PER(株価収益率)は企業の「稼ぐ力(利益)」に対して株価が妥当かを判断する指標だと学びました。しかし、PERは赤字の企業には使えないという弱点がありましたね。
今回のテーマは、そのPERの弱点を補い、企業の「財産(純資産)」に注目する指標、「PBR(ピービーアール:Price Book-value Ratio、株価純資産倍率)」です。これは、「会社の解散価値」と比較して株価が割安か割高かを判断するために使われます。
💡 1.PBR(株価純資産倍率)とは?
PBRは、「現在の株価が、1株あたりの純資産の何倍か」を示す指標です。
- 役割: 企業の財政状態(BSの純資産)を基に、現在の株価が割安か割高かを判断するために使われます。
- 純資産(自己資本): BS(貸借対照表)の右下の部にある、返済義務のない株主のものとなる財産のことです。
🏢 計算式
PBRは、以下の計算式で求められます。
PBR(倍)= 株価÷BPS(一株当たり純資産)
- BPS(Book-value Per Share、一株当たり純資産): 企業の純資産が、1株あたりどれだけあるかを示します。(後日No.49で詳しく学びます)
✅ アナロジーで理解する!
PBRは、「今すぐ会社を解散して財産を分配した場合、いくら戻ってくるか」の目安です。
📉 2.PBRが示す「解散価値」と判断基準
PBRは、特に1倍という数字に大きな意味があります。
| PBRの水準 | 示す意味 | 投資家の心理 |
| PBRが1倍未満(例:0.5倍) | 割安。株価が1株あたりの純資産(BPS)より低い。 | 「会社が解散すれば、株価以上に資産が戻ってくる」解散価値を下回る状態。 |
| PBRが1倍 | 妥当。株価とBPSが等しい。 | 企業が持つ簿価上の価値と株価が一致している状態。 |
| PBRが1倍超(例:2倍) | 割高。株価がBPSより高い。 | 将来の成長や利益創造能力に対する期待が、純資産以上に高い。 |
🏭 1倍割れ(PBR < 1倍)の重要性
PBRが1倍未満であることは、以下のいずれかを意味します。
- 市場の評価が低い: その企業が持つ資産やブランド力が市場で評価されていない。
- 収益力の低さ: 純資産はあっても、PERで見たような利益を稼ぐ力がない。
- 資産の質の問題: BS上の純資産には、古い土地や設備など、簿価では高いが市場では売れない資産(含み損資産)が含まれている可能性がある。
PBRが1倍未満の企業は「割安株(バリュー株)」として注目されますが、なぜ評価されていないのかをPL(利益)やCS(現金)と併せて分析することが非常に重要です。
🧠 3.PBRの限界とPERとの使い分け
PBRもPERと同様に限界があるため、必ず両方を組み合わせて判断します。
| 項目 | PBR | PER |
| 注目する情報 | 純資産(財産、安定性) | 純利益(稼ぐ力、成長性) |
| 判断の基準 | 1倍が解散価値の基準 | 業界平均が基準 |
| 赤字企業 | 利用可能(利益に関係なく計算できる) | 利用不可能(計算できない) |
| 成長企業 | 成長期待を反映しにくい | 成長期待を反映しやすいため、高くなる |
🏢 2つの指標の組み合わせ:
- PBRが低く(割安)、PERも低い: ⇒市場の期待が低すぎる。利益率が改善すれば株価急騰の可能性あり。
- PBRが高く、PERも高い: ⇒ 成長期待が非常に高い優良グロース株の可能性があるが、割高感に注意。
📝 まとめ
PBRは、企業の財産を基準に株価を評価する指標であり、特に株価の下値リスク(倒産リスク)を評価する際に重要です。
| No.47の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| PBRの定義 | 株価が一株当たり純資産(BPS)の何倍か。株価の割安・割高を判断。 |
| 計算式 | 株価÷BPS |
| 1倍未満 | 解散価値を下回る割安な状態。倒産リスクが低い一方で、市場の評価が低い可能性。 |
| 活用 | PERが使えない赤字企業の評価や、株価の下値の目安を探る際に特に有効。 |
次回は、PERとPBRの計算の基礎となる、「No.48 EPS(一株当たり利益):企業の稼ぐ力」について学びましょう!

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