🌳 ファンダメンタルズ分析(41〜60)
株の勉強 #60:【マクロとミクロの接続】経済指標と企業業績:GDP、金利、為替の影響 (★★★ 中級)
皆さん、こんにちは! 株の勉強ブログ、第60回です。
長きにわたったファンダメンタルズ分析のセクションも、今回が最終回です。これまで、企業の内部(ミクロ)を詳細に分析してきましたが、企業の業績は「経済全体(マクロ)」の動きに大きく左右されます。
今回のテーマは、主要な経済指標—特にGDP、金利、為替—が、企業の売上や利益にどのような影響を与えるかを理解することです。マクロ経済の視点を持つことで、景気の波に乗った投資戦略を立てられるようになります。
💡 1.GDP(国内総生産):景気の体温計
GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)は、一定期間内に国内で生み出されたモノやサービスの付加価値の合計額であり、その国の経済規模や景気の強さを示す最も重要な指標です。
🏢 株価への影響
- GDP成長率が高い(景気が良い):
- 消費や設備投資が活発になるため、多くの企業の売上が増加し、EPS(一株当たり利益)が伸びやすくなります。
- 市場全体が強気になり、株価は上昇しやすくなります。
- GDP成長率が低い(景気が悪い):
- 消費が冷え込むため、企業の業績が悪化し、株価は下落しやすくなります。
✅ チェックポイント!
GDPは景気の現状を示す指標ですが、株価は「GDPがこれからどうなるか」という先行きの予想で動くため、発表された数字だけでなく「市場予想との差」に注目が必要です。
📉 2.金利(政策金利):経済のアクセルとブレーキ
金利は、経済活動においてお金の貸し借りにかかる「賃借料」です。特に、中央銀行(日銀やFRB)が操作する政策金利は、企業の業績に強い影響を与えます。
🏢 金利上昇(引き締め)の影響
- 企業: 銀行からの借入金利が上昇するため、利息負担(PLの営業外費用)が増加し、利益を圧迫します。また、設備投資などにも慎重になります。
- 株価: 金利が上がると、株式よりも金利のついた銀行預金や債券の魅力が増すため、株式市場から資金が流出し、株価は下落しやすい傾向があります。
- 恩恵を受ける業種: 銀行や保険などの金融機関は、貸出金利が上がることで収益が改善する可能性があります。
🌐 3.為替(円高・円安):企業業績の明暗を分ける
為替(かわせ)は、自国通貨(円)と外国通貨(ドルなど)の交換比率です。日本の企業の多くは海外と取引があるため、為替レートの変動は業績に直結します。
🏢 円安(例:1ドル=150円)の影響
- 輸出企業(自動車、精密機器など): ポジティブ。海外での売上(ドル建て)を円に換算した際、手取りが増えるため、売上と利益が押し上げられます。
- 輸入企業(電力、ガス、小売など): ネガティブ。原材料や仕入れコスト(ドル建て)の円換算額が増えるため、原価が上昇し、利益を圧迫します。
🏭 円高(例:1ドル=120円)の影響
- 輸出企業: ネガティブ。円換算後の利益が減るため、業績が悪化しやすくなります。
- 輸入企業: ポジティブ。仕入れコストが下がるため、利益改善の要因となります。
✅ 投資判断の活用!
為替変動のニュースが出た際、投資先の企業が「輸出型」か「輸入型」かをすぐに判断し、業績への影響を予測することが重要です。
📝 まとめ
GDP、金利、為替は、投資判断のミクロ分析(個別企業)を補完する、マクロ分析の必須項目です。
| No.60の最重要ポイント | 簡潔な説明 |
| GDP | 景気の強さを示す指標。成長率が高いほど、企業業績も全体的に好調になりやすい。 |
| 金利 | 上昇(引き締め)は、企業の利息負担を増やし、株式市場から資金を流出させる要因となる。 |
| 為替 | 円安は輸出企業に有利、円高は輸入企業に有利に働き、業績に直結する。 |
| 活用 | 経済ニュースが出た際、自分の保有銘柄の業種や財務状況と結びつけて影響を予測する。 |
これにて、全20回の「ファンダメンタルズ分析」シリーズが完了しました。次回からは、いよいよ具体的な「投資戦略と手法」のセクションに入ります!

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